ソウルと地方の1人最低生計費の格差
1人世帯の生活費におけるソウルと地方中小都市の格差は月30万~50万ウォン程度であり、その70~80%は住居費に起因する。
ただし、保健福祉部が告示する2025年基準の1人世帯最低生計費約124万ウォンは、全国どこでも同一に適用される単一基準であり、ソウルと地方の実際の物価差を反映していない。結局、「いくら必要か」という問いに答えるには、公式の基準線と実際の消費実態に基づく数字を分けて見る必要がある。
公式の最低生計費124万ウォンは全国共通基準である
福祉部の基準線、地域区分なしに同一適用
保健福祉部によると、2025年の1人世帯最低生計費は約124万ウォンで、2024年の121万ウォンから小幅に引き上げられた。これは基準中位所得約222万ウォンの32%水準であり、国民基礎生活保障制度において受給者の給付額を決める基準線である。首都圏と地方の区別なく同一に適用される。
問題は物価だ。統計庁の家計金融福祉調査の基準では、1人世帯の月平均消費支出は首都圏が地方よりおおむね10~20%高く、その大部分は住居費に由来する。福祉の専門家らは、124万ウォンでは大都市で住居費のために実際の生活が困難だと指摘し、地域別の差額基準の導入を提案している。
「最低」ではなく「適正」基準で見ると数字が変わる
最低生計費・中位所得・実際の消費実態に基づく生計費は、算出主体と性質がそれぞれ異なる。ソウル研究院などが示したソウルの1人世帯の適正生計費は月180万~200万ウォン以上であり、地方中小都市では月120万~150万ウォン程度で最低限の生活が可能だという分析が一般的だ。同じ「最低生計費」という言葉でも、アプローチする数字は2倍近くに開くことになる。
格差の核心は住居費だ
ソウルのワンルーム月額賃料50万~70万ウォン vs 地方20万~40万ウォン
ソウルの1人世帯を代表する住居形態は、保証金を上乗せしたワンルームの月賃貸だ。平均月賃料は50万~70万ウォン台に保証金500万~1,000万ウォン、管理費まで含めると月8万~15万ウォンが追加される。大田・清州・全州・浦項などの地方中小都市では、月賃料20万~40万ウォン台、保証金3,000万~8,000万ウォン程度の全額賃貸物件もある。
節約型の1人世帯を想定すると、住居費(月賃料+管理費)だけでソウルは60万~85万ウォン、地方は30万~50万ウォンとなり、約30万ウォンの差が生じる。年間に換算すると300万~500万ウォンである。入居初期に必要な保証金の一括資金まで考慮すれば、実際の参入障壁は月々の生活費の差よりもさらに大きい。
住居以外の項目では格差が大きく縮小する
交通費は構造が正反対だ
ソウルは地下鉄・バス中心で、K-パスのような定期券の活用が可能なため、月5万~10万ウォン程度で通勤が可能だ。地方中小都市はバスの運行間隔が長く、自家用車が事実上必須であり、燃料費・保険料・駐車費を合わせた車両維持費として月20万~30万ウォンが追加される。車両の保有有無によっては、地方の方がかえって交通費で不利になることもありうる。
食費・通信費は地域差が小さい
外食の物価は地域間の格差が思ったより小さい。味噌汁一杯分の値段で見れば、8,000ウォンと9,000ウォン程度の差である。統計庁の消費者物価指数基準では、食料品の地域間差は5~10%程度であり、通信費は全国同一料金プランが多いため、事実上格差がない。節約型基準で月間支出全体を合計すると、ソウルは約125万~180万ウォン、地方は約90万~145万ウォンとまとめられる。
数字よりも重要なこと:収入との対比
生活費の格差より所得格差が大きいこともある
2025年の最低賃金を月209時間換算した額は約209万ウォンである。この収入があれば地方では余裕のある生活が可能だが、ソウルでは厳しい。しかし、同じ仕事でもソウルの方が賃金が高いケースが多く、実質的な可処分所得ベースではソウルが有利になることもある。生活費の30万~50万ウォンの格差だけで判断してはならない理由である。
引っ越し・就職の決定前に計算すべき4つのこと
第一に、保証金・月賃料・管理費を合算した実際の住居費である。第二に、公共交通通勤費と車両維持費のうち、当該地域で実際に発生する費用である。第三に、地域平均賃金と生活費の対比である。第四に、保証金と初期の定住費用である。正確な数値は、統計庁KOSISの地域別消費者物価指数と家計支出調査、福祉ロ(www.bokjiro.go.kr)の最低生計費告示と福祉サービス自己診断、韓国不動産院の賃貸実取引データで確認できる。
最低生計費は毎年1月に新たに告示されるため、最新の金額を確認する必要があり、首都圏の住居給付基準額が非首都圏より高く設定されている点も参考にする必要がある。本文中の数値は2025年初頭時点の基準である。
