特検、尹錫悦氏の控訴審でも懲役1年6月の刑を求刑
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領について、控訴審でも当選無効に該当する刑が維持されるべきだという見解が、特別検察チームから正式に提出された。
特検の控訴審での意見、何を求めたのか
金建希(キム・ゴンヒ)特別検察チーム(民仲基〈ミン・ジュンギ〉特別検察)は、公職選挙法違反の疑いで起訴された尹前大統領の控訴審において、原審判決の刑量をそのまま維持するよう裁判所に求めた。ソウル高等法院で進行中の二審裁判で、特検は懲役1年6月、執行猶予3年の刑の言い渡しを求めたことが分かった。これは一審の言い渡し刑量と同一の水準である。
先立つ一審の裁判部は、尹前大統領の2件の虚偽事実公表の疑いについて、いずれも有罪と認定した。公職選挙法上、罰金100万ウォン以上の刑が確定すれば当選無効事由に該当する。懲役刑に執行猶予が付いた刑もこの基準を満たすため、刑が確定した場合には波及効果が大きい。ただし、尹前大統領はすでに大統領職を退いているため、職位喪失の効果はないが、刑が確定した場合、第20代大統領選挙に関連する候補者代表演説費用の返還問題が現実的な争点として浮上する。刑が確定すれば、国民の力は第20代大統領選の国庫補正費用397億ウォンを中央選挙管理委員会に返還しなければならない。
事件の経緯と争点
この事件の核心は、尹前大統領が大統領選候補当時、対立候補に関連して虚偽事実を公表したという疑いである。特検は、2件の発言のいずれも事実と異なり、選挙結果に影響を与え得る虚偽事実の公表に該当すると判断した。一審の裁判部もこうした特検の主張を受け入れた。
尹前大統領側は、嫌疑の全容について無罪の立場を堅持している。弁護人側は、裁判の過程で「この事件は全て無罪と考える」趣旨の回答をしたと伝えられており、控訴審で有罪認定そのものを覆すことに力点を置いている。特検の執行猶予刑維持の要請と被告人側の完全無罪の主張が正面から衝突する構図だ。
公職選挙法上、罰金100万ウォン以上の刑が確定すれば当選無効事由が発生し、この場合、政党は国庫補正費用を返還しなければならない。
言い渡し日程と政治的余波
二審の言い渡し期日は来月4日に予定されている。裁判の結果に応じて、397億ウォンの選挙費用返還問題、今後の上訴審の方向性、そして国民の力の財政負担にまで連鎖的に影響が及ぶことになる。特に、多額の返還義務が発生した場合、政党運営に実質的な打撃となり得るという分析が出ている。
上告が行われた場合、最高裁判所で最終判決が出るまでに相当な時間がかかる見通しだ。刑確定の時期が遅れるほど、費用返還問題の解決策の策定も遅れる構造だ。与野党とも判決の結果を注視しているが、司法府の判断が出るまでは立法的対応や政治的議論が本格化しにくいという見方が優勢だ。
二審の裁判部が特検の意見をどこまで受け入れるかが最大の注目点だ。一審が認定した嫌疑の事実関係を維持しつつ刑量のみを調整する可能性もある一方、嫌疑の一部を無罪とする可能性も排除できない。被告人側の無罪主張が受け入れられた場合、破棄差し戻しや無罪判決につながる可能性もある。
どの方向であれ、今回の判決は公職選挙法上の虚偽事実公表罪の適用範囲と当選無効刑制度の実効性を測る基準点となる見通しだ。来月4日の言い渡しを前に、法曹界と政界の視線がソウル高等法院に集まっている。
