与党は権力争いに没頭し、自らレームダックに陥った
政権発足2年目の与党が民生に代わって次期政権をめぐる争いに埋没し、自らレームダック局面に入ったという指摘が強まっている。放送のテロップニュースは「民生は後回し、与党は未来の権力闘争に没頭…政権2年目でレームダックを自ら招く」という表現で現政権の動向を診断した。イ・ジェミョン政権発足から2年が経過した時点で、政権内部の競争構図が先に表面化した形だ。
民生の空白の中で先に顕在化した権力争い
与党のレームダック診断は、単なる世論の反感ではなく、具体的な政局の流れから出てきたものだ。政府は西大門区の小学生拉致未遂事件を受けて首席補佐官会議で迅速な捜査と対策の策定を指示し、凶悪犯罪対策会議を主催するなど安全・民生対応に乗り出した。仁川桂陽第3新都市の現場で住宅供給のスピードアップを求めたのも同じ文脈だ。問題は、こうした民生向けの歩みが政界内部の競争報道に埋もれてしまう構図だ。政権2年目という比較的早い時期から次期政権の主導権をめぐる動きが感知され、有権者に伝わるメッセージは「民生後回し」という否定的な認識として固まりつつある。
こうした認識は地方選挙の局面と重なって増幅される。大邱市長選で金富謙候補が朴槿恵元大統領訪問カードを、秋慶鎬候補が観光客200万人目標をそれぞれ打ち出すなど地域の民心争いが激化する中、中央政界の権力争いは与党支持層の離反を招きうる変数だ。首都圏ビッグ3の対戦表が完成し、慶北を除く大半の地域で与党優位の流れが観測されているが、この優位も中央政界の失策があれば逆転の余地は大きい。
権力型の争点が民生論議を侵食
レームダック認識を強めるもう一つの要因は、権力周辺の問題の連鎖だ。キム・ヘギョン夫人が大統領抜きで単独出席した海外文化イベント9件に文化体育観光部予算14億1100万ウォンが投入されたことが判明し、「国家予算の私的使用」をめぐる論争が浮上した。李大統領の両親の墓所の違法性の指摘や、裁判の公訴取消しの事前作業が疑われる法務部検察人権尊重未来委員会真相調査団の活動期限の2度の延長まで重なり、政府が民生ではなく防御的な問題に消耗しているという批判に勢いがついている。
与野党の対立も構造的に同じ構図だ。国民の力の朴成勳首席報道官は「法秩序・安保・財政の暴走…国政の乱脈を問え」と与党を圧迫した。民主党は国会で開かれた「革命家・朴正熙」フォーラムに対し「イ(李承晩)・パ(朴正熙)まで動員した独裁美化、歴史歪曲の政党」と反論した。与野党とも過去史と正統性論争に汲々とする間に、地方公務員の福祉ポイントが中央職の40%水準だという格差解消の要求や、朴廷賢議員が提起した福祉の公平性といった生活に密着した争点は下位の議題に押しやられた。
支持率回復の契機と残された課題
崔吉秀弁護士の特別監察官推薦により10年の空白を破って青瓦台特別監察官制度が再稼働するのは、与党の立場からすれば自己検証装置を作動させるという点で意味がある。大統領室の権力に対する監視が実効性を持つかどうかが試金石だという評価が出る理由だ。ただし、特別監察官だけで積み上がった信頼の低下を取り戻すのは難しい。李大統領が労働者出身の労働部長官人事に関連し「労働者が労働部長官を」という方向性を示し、国民との直接コミュニケーション拡大の意思を繰り返し強調しているが、このメッセージは権力型の論争の前では十分に伝わっていない。
展望は結局、民生の見える成果次第だ。政府が推進する湖南半導体クラスターは、国会立法調査処が原発5〜6基分の電力を必要とすると分析するほど規模は大きいが、実際の稼働時期と実感できる効果には相当なタイムラグがある。その空白を埋めうるのが、住宅供給、治安、福祉格差の解消といった中短期の民生課題だ。韓独首脳会談などの外交成果も内需の民心を変えるのには限界がある。
政権2年目で権力争いが先に浮上するのは、与党自らが政権後半期の構図を予告したようなものだ。世論のレームダック診断が地方選挙の結果につながる前に、民生の成果で逆転カードを握ることが来年の政局の最大の課題とみられる。
