9月8日の市況レポート:マイクロンが上昇率1位
ひと息つく米国市場で、半導体株だけがかすかに頭を持ち上げた。2026年9月7日時点の主要大型株の1日騰落率は、全銘柄が±0.06%以内に収まった。それでも資金の分かれ道は明確だった。マイクロンが0.06%上昇して上昇幅1位を記録し、AMDとインテルが0.05%ずつ続いた。テスラは0.06%下落し、下落幅1位となった。ほぼ横ばいの動きだが、この日の方向性は「半導体への集中」という一言に要約される。
上昇リストも半導体の流れだった
上昇銘柄の名簿には法則が隠れている。マイクロン(+0.06%)を筆頭に、AMD(+0.05%)、インテル(+0.05%)、ASML(+0.04%)、台湾半導体のTSMC(+0.03%)、オラクル(+0.03%)が並び、エヌビディア(+0.01%)とメタ(+0.01%)が続いた。下落陣営は趣が異なる。テスラ(-0.06%)、パランティア(-0.04%)、アップル(-0.03%)が名を連ねた。指数ETFはなかなか動かなかった。S&P500に連動するSPYとVOOはもみ合い圏にとどまり、ナスダック100の代表格QQQも0.00%で引け、流れを見守るにとどまった。指数が止まった日にも銘柄間の序列争いは止まらなかったことを意味する。
同じ市場、違う評価額…バリュエーション格差
銘柄ごとの値打ちを一枚に並べると、市場が何に価値を付けているかが見えてくる。下の表は株価と時価総額をドル基準で整理したものである。
| 銘柄 | 株価(ドル) | 騰落率 | 時価総額(兆ドル) | PER | EPS成長率 |
|---|---|---|---|---|---|
| エヌビディア | 230.36 | +0.01% | 5.56 | 29.2 | +6599.3% |
| アップル | 319.97 | -0.03% | 4.67 | 36.6 | +2258.6% |
| アルファベット | 338.46 | -0.01% | 4.14 | 17.0 | +3419.4% |
| TSMC | 428.91 | +0.03% | 2.22 | 31.8 | +4430.2% |
| メタ | 616.77 | +0.01% | 1.57 | 23.3 | -256.0% |
| テスラ | 354.08 | -0.06% | 1.40 | 321.9 | -4709.0% |
| マイクロン | 1,016.59 | +0.06% | 1.15 | 23.0 | - |
| AMD | 477.57 | +0.05% | 0.78 | 121.8 | +16435.6% |
| インテル | 95.80 | +0.05% | 0.51 | - | +9865.5% |
| パランティア | 174.33 | -0.04% | 0.42 | 149.0 | +22857.1% |
アルファベットはこの構図の縮図だ。時価総額4.14兆で3位圏に入りながらも、PERは17.0と大型テクノロジー株の中で最も低く、EPS成長率は3419.4%に達する。業績に比べて最も割安だという計算になる。テスラは正反対だ。EPS成長率が-4709.0%に急減したにもかかわらず、PERは321.9にとどまっている。純利益が崩れたところに将来事業へのプレミアムだけが残った形であり、バリュエーションの負担は大きい。AMDとパランティアはPERがそれぞれ121.8と149.0と高いものの、EPS成長率16435.6%と22857.1%が防御の論拠として機能する。インテルはPERが表記されないほど収益性が弱いが、EPS成長率は9865.5%と記録されており、赤字脱却の局面と読む余地がある。エヌビディアは時価総額5.56兆で1位を守り、PER29.2にEPS成長率6599.3%が噛み合い、成長がバリュエーションを消化する構造だ。上昇幅1位を記録したメモリーメーカーのマイクロンはPER23.0で、半導体同業他社の中で最も低い評価額を維持している。
コスピ7,000台復帰…両市場に共通する結
韓国市場も同じ方向を歩んだ。コスピは半導体株の追い風に乗って7,000台への復帰に成功し、SKハイニックスは3%高を示した。ハン・ジヨン・キウム証券研究員は「短期急騰に伴う利益確定売りが出るなか、場中の米10年債利回りの方向性や地政学ニュースなどの影響を受けながら、業種間で差別化される相場展開が見込まれる」と指摘した。米国市場の半導体への傾斜と韓国市場の半導体主導の上昇が同時に現れた点から、AI半導体需要への期待が両市場を動かす共通の変数として作用したものと解釈される。
業績が序列を塗り替える
騰落率の幅が小さいからといって、意味まで小さいわけではない。業績成長に裏打ちされた半導体・AIインフラ勢と、高い評価額を受け入れざるを得ないモメンタム株との差別化は、当面続くとみられる。アルファベットのように低いPERと高いEPS成長率が組み合わさった銘柄には上値余地が積み上がりやすく、テスラのように業績急減と超高PERが重なった銘柄には調整圧力が残る。米長期金利や地政学変数が今後の触媒になり得る点も、投資判断に反映すべき部分だ。ジャック・フレスコは、未来は流動的であり、一つひとつの決断が新たな可能性を生み、別の可能性を消すと語った。今の市場でその決定変数は業績であり、決算の成績表次第で銘柄の序列が描き直される見通しだ。
