李在明(イ・ジェミョン)大統領、選挙管理委員会巡る改憲論を提起
憲法上の制約が招いた選挙管理委員会の改革の壁
李在明(イ・ジェミョン)大統領は19日、大統領室の春秋館で欧州歴訪の結果を説明する記者会見の後、記者団との質疑応答で「必要であれば、与野党間の意見が一致するならば、選挙管理委員会に関するワンポイント憲法改正(一部改憲)でも行うべきだ」と明らかにした。これは、選挙管理委員会の改革が単なる法改正では解決できない構造的な問題であることを公に認めたものだ。
核心は憲法第114条である。選挙管理委員会は憲法機関として独立性が保障されており、一般行政機関のように外部監査や人事統制を適用することが難しい。李大統領は「憲法上の選挙管理委員会の独立性により、監視と統制を含む法制度の適用に問題がある」と直接言及した。言い換えれば、選挙管理委員会に対する実質的な牽制装置を作るためには、憲法条文自体を変えなければならないという論理だ。
現在、選挙管理委員会を巡る改革の圧力は、二つの側面から同時に加えられている。一方では、組織内部の各種不正や規律の緩みに関する問題が継続的に提起され、他方では、保守野党を中心に「不正選挙論」が流布され、選挙管理委員会の信頼度自体が政治的争点となった。この二つの流れが絡み合い、選挙管理委員会の改革は単なる行政問題ではなく、憲政秩序と選挙の正当性を巡る対立の中心に浮上した。
憲法改正の発議まで越えなければならない政治的変数
憲法改正は手続きからして高い壁だ。憲法第128条によると、憲法改正案は国会在籍議員の過半数または大統領が発議でき、国会在籍議員の3分の2以上の賛成を経て国民投票で確定する。現在の国会構成では、共に民主党単独では3分の2の議席に届かない。李大統領が「与野党間の意見が一致するならば」という前提を付け加えた理由だ。
問題は、第一野党である国民の力が、選挙管理委員会の改革の方向性自体について相当に異なる立場を持っている点だ。与党の一部からは「不正選挙論」を防御壁として、選挙管理委員会の解体レベルの全面的な再編を要求する一方、共に民主党側は透明性と監査可能性を高める制度改善レベルを念頭に置いている。憲法改正の方向性について合意点を見出すことが容易ではない構図だ。
李大統領は、保守野党の不正選挙論について直接線を引いた。「選挙管理委員会の事態に対する徹底した真相究明と根本的な改革に力を結集してほしい」としつつも、「不正選挙論に乗じて社会の混乱を煽ってはならない」と釘を刺した。改革議題を先取りしつつも、政治的悪用の可能性からは距離を置くという意図と読める。
党・大統領室の対立変数と改憲政局の見通し
憲法改正議論の実現可能性は、与党内部の力学とも連動している。同日、李大統領は共に民主党内の党内指導部競争に関連し、「同じ陣営で競争しなければならず、宿敵のように争ってはならない。戦争してどうするのか」と直接警告した。党内では、金旼錫(キム・ミンソク)議員と鄭清来(チョン・チョンレ)議員の間で党内指導部争いが可視化し、派閥対立の様相が現れている状況だ。
李大統領はこのような党・大統領室の対立説について「より良くなるための過程」と一蹴したが、党が分裂した状態では、憲法改正という重大な政治課題を推進することは現実的に難しい。憲法改正議論が本格化するためには、与党の内部結束が先行条件とならざるを得ない。
大統領室がワンポイント憲法改正の議題を切り出した時期も注目に値する。李大統領がG7首脳会議を含む10日間の欧州歴訪を終えて帰国した直後、歴訪の成果と共に国内政治の議題を同時に提示したわけだ。対外的な成果を足がかりに、国内の改革動力を確保しようとする計算が働いているという解釈が出ている。
短期的には、与野党間で選挙管理委員会の改革における共通の土台をどれだけ広げられるかが鍵となる。大統領の発議権を通じて局面を主導することも可能だが、国民投票に進むためには、結局、広範な超党派の支持が不可欠だ。憲法改正議論が実際の法案発議につながるのか、それとも政治的圧力手段にとどまるのかは、今後の与野党協議のテーブルで決着がつく見通しだ。
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