刑事訴訟法改正案が国会可決 78年ぶりに捜査と起訴を完全分離
78年ぶりに捜査・起訴分離が完成、立法の背景
先月31日に国会本会議を可決した刑事訴訟法改正案は、捜査と起訴を独占してきた検察の権限を分離する歴史的な立法措置だ。補充捜査権を含む検察の捜査権が全面的に廃止され、李在明政府発足後推進してきた検察改革に終止符が打たれた。尹錫悦政権時から絶えず指摘されていた起訴権の乱用および政治的中立性の損なに対する批判が、主な立法の背景となった。
警察がすべての捜査を終結し、検察は裁判所に裁判を請求する起訴のみを専担する方式だ。捜査と裁判の段階を明確に区分し、権力の機関が恣意的に法的手続きを乱用することを根源的に遮断するためだ。これにより導入から78年を経て、刑事司法体系が完全に再編された。
法案の核心内容と7大犯罪の全件送致という安全装置
今回の改正案で最も核心的な変化は、検察が直接証拠を収集したり警察の捜査を補充したりする権限を完全に喪失する点だ。過去には警察が捜査を終結しても検察が追加で資料を確保し起訴の可否を決定できたが、今後は警察が渡した事件記録のみに基づいて公訴を維持しなければならない。機関間の責任所在を明確にし、相互牽制と均衡を助ける構造的な土台が整えられたことになる。
単に権限を削減するにとどまらず、副作用を防ぐための後続措置も併せて議論されている。共に民主党法制司法委員会は、警察の捜査終結権独占により重大犯罪の捜査が不十分になるのを防ぐため、7大犯罪全件送致法案を遅くとも来月中までに処理する予定だ。殺人、強盗、性暴力など国民的不安を引き起こす7大重大犯罪は、捜査結果にかかわらず全量検察に送致され、起訴の可否に対する最終検証を受けることになる。
拒否権不行使と与野党の鋭利な賛否論争
李在明大統領は、南米歴訪の日程を終え帰国する3日を起点に、刑訴法改正案に対する再議要求権(拒否権)を行使しない方針を固めた。野党の強い反発の中でも法案をそのまま公布し、検察改革の実効性を確保したいという意図と解される。拒否権が行使された場合、国会で再表決を経なければならない政治的陣痛は不可避であるため、これを事前に遮断して立法の摩擦を最小化すると同時に、後続立法に集中する戦略だ。
与党である共に民主党は、徐英教法制司法委員長を立てて検察の捜査権廃止の違憲可能性という主張を一蹴した。徐委員長は国会で当該違憲論は事実無根であり、国会固有の立法事項だと強調した。捜査と起訴の分離は先進国型司法体系の標準であり、法的瑕疵がないという論理を提示し攻勢を強めている。韓昭道院内代表も「弾劾」を持ち出し拒否権行使を脅迫する野党の態度を強く批判した。
一方、国民の力は青瓦台前で現場最高幹部会議を開き、法案の可決を強く非難した。野党は捜査権剥奪が憲法で保障された検察の独立性を侵害すると主張し、可決された改正案に対する憲法裁判所の訴願(憲法訴訟)を積極的に推進する方針だ。警察の捜査独占が権力監視の死角地帯を作り、特定権力層の犯罪に対する不十分な捜査につながる懸念が大きいという専門家の指摘に重きを置いた。
刑事訴訟体系の根本的変化は、司法システムの民主的統制の可能性を拡張する。しかし、捜査の質的低下を防ぐための警察内部の牽制装置の用意が何より急務だ。
司法体系再編に伴う市場への影響と今後の展望
捜査権と起訴権の完全分離は、経済および金融犯罪捜査にも構造的変化をもたらすと見られる。過去、大企業不正や大規模金融詐欺事件を捜査する際、検察が主導し恣意的に企業を押収捜索するなど行政力を集中させていた慣行が消え、経済界は司法リスクの可視性が確保され、投資環境の予測可能性が高まる見通しだ。企業経営権紛争や株主訴訟の過程で検察の介入が減り、客観的な法的紛争解決が行われる可能性が大きい。
今後、8月中旬にこの改正案が正式に公布されれば直ちに法的効力が発生する。与党は7大犯罪全件送致法案など190件余りの後続立法を最短期間内に完了させ、制度の安定的な定着を誘導する計画だ。一方、野党は巨大野党の立場に基づき、憲法裁判所の違憲決定を導き出すための法的攻防を本格化させると予測される。刑事司法体系の成功的な定着の可否は、警察の自律的捜査能力と国会の合理的な後続立法にかかっていると分析されている。
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