公訴取消権という変数抱え、「操纵起訴」特捜法の9月処理へ総力
公訴取消権が足かせとなる「操纵起訴」特捜法
「操纵捜査・操纵起訴真相究明特捜法」が9月の定期国会での処理を目標に、立法論議の再始動を開始した。共に民主党のパク・ソンジュン(朴成俊)首席広報は24日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権当時の検察による標的・操纵捜査疑惑を解明するため、この法案を9月定期国会で処理すべきだと表明した。しかし、特捜班に検察を告発できる公訴取消権限を付与するかどうかが与野党のみならず党內でも岐路に立っており、処理の時期と法案の最終的な形の両方が変数として残されている。
法案の背景と核心内容
「操纵起訴」特捜法の出发点は、尹錫悦政権期間中に検察が政治的な意図に基づき特定人物を標的にして捜査・起訴したという疑惑だ。総合特捜の捜査結果は、この疑惑の重みを痛感させる。特捜チームによると、許(ホ)前長官と李(イ)前次長は2024年12月3日深夜頃、李(イ)前長官から「特定メディア5社に警察が突入する予定なので協力して停電・断水しろ」という指示を受けた情況が確認されたという。権昌榮(クォン・チャンヨン)2次総合特別検察官チームは、史上最長となる180日間の捜査の末、尹錫悦前大統領と金建希(キム・ゴンヒ)氏ら58名を裁判に起訴(送致)した。
法案の骨子は、捜査・起訴疑惑事件を専担する特別検察官を任命し真相を究明することだ。焦点は権限の範囲だ。特捜班にすでに提起された公訴を取り消すことができる権限、いわゆる「公訴取消権」を付与する場合、特捜班が裁判所の有罪・無罪の判断に先立ち事実上の裁判結果を左右することになる。検察が誤って起訴した裁判を検察自体が覆す手続きを一般化しようという趣旨だが、反対陣営からは司法府の権限を侵害する装置だという反論が出ている。パク首席広報の処理促進にもかかわらず、党內では公訴取消権を削除し範囲を狭めるべきだという主張が台頭していると伝えられる。
与野党対立と国会情勢
与党は9月定期国会での処理を求めているが、国民の力の抵抗は激しい。国民の力は24日、総合特捜の捜査終了を受け「杜撰な捜査と野党狩りに終わった政治的報復」「血税を投入した総合特捜の惨めな成績に対して謝罪しろ」と反論した。特捜乱発への批判を超え「操纵起訴」特捜法そのものを政治報復立法と規定する流れとなっており、法案が与党単独で国会を通過したとしても、本構成(議院運営委員会などの役員構成)後の常任委法案小委員会の構成を巡る与野党の力比べの影響を免れない。
実際、22代国会後半期の本構成が完了してから1ヶ月以上経過するが、一部の常任委は法案審査小委員会の構成すら合意に至っていない。与野党が小委構成で対峙する間、立法スケジュール全体が遅れており、「操纵起訴」特捜法も法制司法委員会の難関を突破するには時間を要する可能性が高い。
示唆点と展望
公訴取消権を巡る論争は単なる立法技術の問題ではない。権限を広く付与すれば被害者の救済は早くなるが特捜の権限が過度に強大になるという批判に直面し、狭く設計すれば操纵起訴による苦痛を受けた当事者の救済が遅れるというジレンマがある。刑事手続きにおいて一度開始された裁判を覆すことは司法的安定性と直結するため、法案通過後憲法的論争に発展する可能性もあるとの指摘が出ている。
9月定期国会の開会を控え、与党が法案処理の速度を上げると見られることから、公訴取消権を巡る党內調整が最初の関門となるだろう。権限縮小案で合意に至れば処理可能性はそれだけ高まるが、原案を固守する場合、野党の反発と本会議採決後の再議要求など後続手続きで混乱が予想される。総合特捜が58名を起訴し法廷攻防の幕開けとなった今、「操纵起訴」特捜法がどのような形で完成するかによって検察改革の行方も分かれると見られる。
