衛星政党への反省なし 準連動型廃止を巡る攻防だけ
国民の力が10日、政党の得票率に応じて議席を配分する「準連動型比例代表制」の全面廃止を正式に提案したことで、選挙制度をめぐる与野党の攻防が本格化した。今回の提案は、基本所得党所属のヨン・ヘイン性平等家族部長官候補者が比例代表議員の職を維持したまま候補者に指名されたことで、「衛星政党」(母政党が選挙のために設立した提携政党)への批判が再燃するなかで出されたものだ。
チョン・ジョンシク国民の力院内代表(国会で党を代表して率いる人物)は同日、国会で開かれた党最高委員会議で「ヨン候補者に二度も国会議員の座を与えたのも、基本所得党を国会に送り込んだのも共に民主党だ」と述べ、廃止の議論を開始するよう提案した。氏は「支持基盤の弱い左派系政党は、選挙のたびに民主党の横に、選挙用に一時的に作られては消える『ポップアップストア』式の政党のようにくっついてくる」とし、「国民の選択ではなく民主党の選択で国会に入り、民主党に代わって動く制度はもはや廃止すべきだ」と主張した。
両党がそれぞれ設立した衛星政党などの少数政党の院内進出を後押しし、票の比例性を強化するために導入された準連動型比例代表制は、小選挙区の議席数が全国の政党得票率より少ない場合に、不足する議席の50%を比例代表で埋める方式で、小選挙区で多く勝つほど比例議席の獲得が難しくなるよう設計されている。2020年の総選挙では未来統合党(現・国民の力)が比例専用政党「未来韓国党」を立ち上げ、民主党も「共に市民党」で対抗した。第22代総選挙でも「国民の未来」(国民の力)と「共に民主連合」(民主党)が結成された。
ヨン・ヘイン性平等家族部長官候補者は基本所得党所属で、2020年と2024年の総選挙で二度にわたり民主党の衛星政党の比例代表候補として当選した後、衛星政党での除名手続きを経て基本所得党に復帰した。長官候補者に指名された後は比例代表議員職の辞任要求に応じておらず、批判を招いている。
民主党は同日、特段の公式見解は出さなかった。
培材大学のキム・ヒョンジュン招聘教授(政治学)は「比例性という原則には共感するものの、政党政治の基本である責任性を破壊する致命的な結果がもたらされるなかで、ヨン候補者事件が起きた」と診断した。その上で「分け合い式に選挙制度改革を議論するのではなく、中立機関の研究成果に基づいて改革案を作るべきだ」と述べた。
