ウォン・ステーブルコインの立法、9月目標がずれ込む見通し
ウォン・ステーブルコインの立法が、当初目標としていた9月中にまとまらない見通しとなった。
立法遅延の背景
政府と国会は、ウォン・ステーブルコインの発行主体と規制の枠組みを盛り込んだ「デジタル資産基本法」の制定を進めてきた。しかし連合ニュースの報道によると、金融委員会がデジタル資産基本法の政府審議案の最終確定をめぐり内部調整に時間をかけていることで、立法のスケジュールが遅れている。27日時点での国会と金融当局の動向を総合すると、政府の法案が国会に提出されるまでにはなお相当な時間を要する状況だ。
争点は大きく二つある。誰がウォン・ステーブルコインを発行できるのか、そして預り金の運用や資本規制といったセーフガードをどの水準に置くかが核心だ。銀行界は発行主体を金融会社に限定すべきだと主張する一方、金融投資業界やビッグテック企業は発行の門戸を広げるべきという立場だ。利害関係が絡み合い、審議案の確定がなかなか進まない状況が続いている。
法案の核心的内容と適用対象
デジタル資産基本法は、仮想資産利用者保護とステーブルコイン発行の根拠を一体化した包括的な立法だ。ステーブルコインとは、ウォンなどの既存通貨の価値に連動させ、価格変動性を抑えた暗号資産を指す。法律が成立すれば、発行許可、準備金100%の積み立て、資本健全性要件などの規制の枠組みが新たに設けられる。
適用対象は暫定的に、銀行や金融投資会社に加え、一定の要件を満たす非金融企業まで含める案が議論されてきた。ただし、発行主体の範囲をどこまで広げるかをめぐり金融業界内部でも見解の相違が大きく、最終案には反映されていないと連合ニュースは伝えた。
産業界は法律より早く動く
注目すべき点は市場の対応だ。連合ニュースによると、カカオをはじめとする大手プラットフォーム企業は、ウォン・ステーブルコインが制度化された後を想定し、ウォレット、送金、決済、精算まで網羅する事業構造をすでに設計している。法律が遅れる間も、企業は制度が開かれる瞬間に即座にサービスを開始できるよう、技術や事業提携の準備を進めている。
これは、立法の遅れが直ちに市場の停滞につながるわけではないことを示している。むしろ、規制の枠組みの確定が遅れるほど事前競争が激化し、発行主体の選定をめぐる影響力争いも大きくなる可能性があるという見方が出ている。銀行界もウォン・ステーブルコインの発行主導権を逃さないよう、関連インフラの検討に着手したと伝えられている。
展望と示唆
9月の期限を過ぎれば、立法のスケジュールは定期国会の日程と絡んでくる。政府案の遅れに伴い、国会の所管委員会で議員立法の形で議論が進む可能性もある。与野党ともにデジタル資産制度化の必要性については共感を持っているため、法案自体が頓挫する可能性は低いとみられるものの、発行主体の範囲をめぐる調整次第で処理の時期は相当に流動的になるとの見通しだ。
投資の観点から注目すべきは二つある。まず、ステーブルコインの発行・流通に直接参入できる金融会社と大手プラットフォーム企業の実質的な受益の可能性だ。次に、決済・精算インフラをすでに保有する企業が制度化後に市場シェアを先取りできるという点だ。法律の最終的な形態が市場の勢力図を変えうるだけに、立法の進展過程そのものが投資判断の重要な変数として作用するとみられる。
