民主党の「起訴捏造特検法」処理、来月に先送り
民主党は、早ければ来月上旬の本会議で「起訴捏造特検法」を処理する予定を事実上撤回し、国政監査後に先送りすることを決めた。
法案をめぐる背景
「捏造捜査・起訴捏造真相解明特検法」は、検察が双棒屋の対北送金事件や大長洞事件などで、李在明大統領に対する起訴を捏造したのかを解明するために民主党が推進してきた立法である。李大統領が裁判の過程で無罪判決を相次いで受けたことから、党内では当該捜査と起訴そのものが政治的意図に基づいて行われたという主張に勢いがついた。これを受けて、真相解明と責任者処罰のための特別検事の導入が党論として議論されてきた。
しかし、法案処理の時期をめぐっては党内で意見の相違が存在した。問題となったのは、特検の公訴取消権限である。李大統領は18日の記者会見で特検の必要性を強調しつつも、公訴取消権限については慎重な姿勢を示した。さらに、特検法が実質的に李大統領関連裁判の公訴を取り消すための手段だという批判的な世論が拡大したことで、党指導部はスピード調整に動いたものとみられる。
法案の核心的内容と争点
法案の骨子は、捏造捜査・起訴捏造疑惑の事件を特別検事に委ね、独立して捜査させることである。争点は特検に付与される権限の範囲だ。特検が起訴された事件の公訴を直接取り消せるようにする案が議論された結果、係争中の裁判への外部介入だという批判を招いた。公訴取消とは、検察がすでに提起した公訴を自ら撤回することを意味するが、この権限を特検に与える設計が法理的に適切かどうかをめぐり、法曹界を中心に論争が起きた。
民主党の一部では、早ければ来月1日の本会議処理の方法まで検討していたと伝えられる。しかし、世論の逆風を懸念した末、国政監査終了後に処理時期を先送りする方針を固めた。全恩珠院内代表は29日の議員総会後に記者団と会い、処理日程に関する党の立場を伝えたと報じられた。結局、表面上の理由は「世論を収集した後に処理する」というものだったが、実質的には公訴取消の手段だというレッテルに対する負担が作用したものと分析される。
野党の反発と政局の流れ
国民の力は同日、議員総会を開き、起訴捏造特検法への反対を党論として採択した。あわせて、単一銘柄レバレッジ上場投資信託(ETF)関連の疑惑を捜査する「レバレッジ特検法」の導入も党論として確定し、来月3日の場外闘争に踏み切ることを予告した。野党は、起訴捏造特検法が特定人物の有罪・無罪の問題を超えて裁判に介入する立法だとする反対論を展開した。
両党の対立は、曺喜大最高裁判事長(大法院長)の任命過程で勃発した「証人請求」の衝突とも重なり、一段と激化している。司法をめぐる与野党の対立が頂点に達しただけに、今後の国政監査は当初から協商ではなく衝突の様相を呈する可能性が高い。さらに、国民の力の郭京沫(ナ・ギョンウォン)議員が西部戦線非武装地帯の地雷爆発事故の真相解明決議案を発議し、韓東勲(ハン・ドンフン)氏や李俊錫(イ・ジュンソク)氏らに呼応するなど、与野党を横断する立法活動も続いており、政局の変数はますます複雑化している。
今後の見通しと示唆
短期的には、10月の国政監査が特検法処理を左右する分水嶺となる見通しだ。民主党は国政監査後に世論の動向を見て再推進する構えだ。国政監査で検察の捜査の適法性が集中的に取り上げられれば、公訴取消権限条項を修正する整合性のある修正案が浮上する可能性も排除できない。野党が予告した場外闘争とレバレッジ特検法の推進は、与野党間の特検法競争に発展する可能性があり、国会の立法エネルギーが相互攻勢に消耗する懸念も指摘されている。
核心的な変数は世論だ。特検導入そのものに対する共感があるだけに、法案はいつでも本会議に上程できる状態だが、公訴取消権限という「毒」を除去しない限り、裁判介入論争は繰り返されることになるだろう。結局、今回の先送りは立法戦略の後退というより、世論の負担を軽減するための時間稼ぎと解釈されており、特検法の実質的な処理の可否は、国政監査で検察の捏造疑惑に関する実質的な論争がどれだけ説得力を持って進むかにかかっているといえる。
