イ・ジェミョン大統領、選挙管理委員会改革のため「ワンポイント憲法改正」を提案
投票用紙不足事態、選挙管理委員会改革の議論に火をつける
イ・ジェミョン大統領は6月19日、中央選挙管理委員会(選管委)改革のための「ワンポイント憲法改正」を公式に提案した。最近の投票用紙不足事態が選管委の構造的な問題を表出させたという判断の下、憲法上の独立機関である選管委の根本的な改革には、法改正を超えて憲法改正が必要だという立場を自ら明らかにしたのである。
選管委は現行憲法第114条に基づき設置された憲法機関であり、一般法では組織や権限を大幅に手直しすることができない構造となっている。今回の投票用紙不足事態は、選挙管理体制の欠陥を露呈させた事件であり、選管委の運営方式全般に対する信頼問題へと発展した。イ大統領は「与野党間で意見が一致するならば、ワンポイント憲法改正라도しなければならないだろうと思う」と述べ、必要であれば大統領が直接改正案を発議できるという意向も示唆した。
憲法改正提案の核心内容と法的意味
イ大統領が言及した「ワンポイント憲法改正」は、選管委関連の憲法条項のみを集中して改正する方式である。憲法改正は、国会在籍議員の3分の2以上の賛成と国民投票の過半数の同意が必要であり、与野党の合意なしには推進自体が不可能である。大統領も憲法第128条に基づき改正案を発議できるが、実際には与野党共同での推進が現実的な道筋となる。
イ大統領は同時に、「不正選挙論」に便乗した社会混乱の助長を強く警戒した。「参政権確保のための正当な主権行使は保護しなければならないが、虚偽事実公表・偽ニュース流布・業務妨害などは厳正に捜査し、責任を問うことになる」と明らかにした。選管委改革要求と根拠のない不正選挙主張を分離して扱う方針を明確にしたのである。
野党・与党の相反する立場
国民の力は、ワンポイント憲法改正提案に即刻反対の意を表明した。聯合ニュースによると、国民の力は「ワンポイント選管委憲法改正は論点ずらし」であり、「聖域なき特別検察官(特検)が優先」という立場を19日に公式発表した。特検捜査を通じた真相究明が先行されるべきであり、憲法改正議論が捜査回避の手段として活用されかねないという懸念が含まれている。
一方、国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)議員は、期日前投票制度自体の廃止法案の共同発議に参加した。期日前投票制度廃止案は憲法改正事案ではないものの、今回の選管委論争を機に選挙制度全般に対する再検討を求める流れと連動している。与党の一部からは、これを復党(離党した議員が元の党に戻ること)の論理を積み上げるためのものと見る見方も提起された。
進歩(革新)陣営では、憲法改正推進に概ね同調するものの、改正範囲と手続きに対する社会的合意が先行されなければならないという慎重論が出ている。これに対し、保守陣営の一部では、選管委改革自体には共感しつつも、大統領主導の憲法改正発議が政治的意図を帯びる可能性があると警戒している。
今後の立法・憲法改正手続きと見通し
ワンポイント憲法改正が現実化するためには、国会在籍議員300名のうち200名以上が賛成しなければならない。現在の与野党の議席分布を考慮すると、どちらか一方だけでは不可能な数字である。与野党が選管委改革という目標に同意したとしても、改正方式・時期・範囲を巡る交渉が相当期間続く可能性が高い。
短期的には、選管委改革関連の法改正が先に推進されると見られる。現行の「公職選挙法」と「選挙管理委員会法」の範囲内で、投票管理手続き、用紙の需給体制、監督権限などを手直しする方式である。憲法改正は、こうした法改正の限界が確認された後に本格的な議論のテーブルに上がる可能性が高い。
イ大統領が、大統領発議カードを直接言及したのは、交渉の圧力手段であり、改革の意志の表れとして読み取れる。ただし、与野党の合意なしの大統領単独発議は、国民投票段階で政治的負担が大きくなるほかない。結局、憲法改正の実現可能性は、選管委特別検察官(特検)と憲法改正議論をどのように並行させるかを巡り、与野党が接点を見いだせるかにかかっている。
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