9月13日の株式市況レポート:マイクロンをはじめテスラも持ち直さず
テスラ・マイクロンを除きすべて横ばい…米大型株はもみ合いで終了
11日(現地時間)、ニューヨーク市場の大型株は事実上動かなかった。名高いタキトゥスの言葉どおり真実は遅延によって確認されるものだが、この日の市場にとっては遅延そのものがメッセージだった。時価総額上位銘柄の大半は±0.02%前後の変動幅にとどまり、唯一半導体セクターでのみ微細な弱含みが目立った。
インテル、マイクロン、オラクルが下落…半導体・ソフトウェアの弱含みを主導
今回のセッションで最も目立った下落銘柄はインテルだった。インテルは100.32ドル(円表記基準、以下同様)で終え、前日比0.06%安となり、時価総額は0.53兆円水準を維持した。PERが集計されていない点は、依然として利益基盤が脆弱であることを示すシグナルと読める。ただしEPS成長率が9,865.5%と集計されていることから、赤字脱却後の低ベース効果による反発局面と解釈することも可能だ。
メモリー半導体の雄マイクロンも977.41ドルで0.05%下げた。前日の1,027.77ドルからは5%近い差があるものの、日次騰落率では小幅安にとどまった。時価総額1.10兆円、PER22.1倍と、半導体セクター内では相対的に低いバリュエーションを記録している。半導体製造装置の代表銘柄ASMLは1,687.43ドルで0.02%安、PER57.1倍とセクター内最高水準のプレミアムを維持した。
オラクルも152.94ドル、-0.05%と、今回のセッションで最も大きく下落した銘柄群に含まれた。PER24.0倍はソフトウェア大型株として決して重くない水準だが、直近のクラウド・AIインフラ関連株の急騰後、利益確定売りが続いているとみられる。
| 銘柄 | 現在値 | 変動率 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|---|
| エヌビディア | 218.36 | -0.02% | 5.27兆 | 28.2 |
| アップル | 326.57 | +0.04% | 4.77兆 | 36.1 |
| アルファベット(GOOGL) | 332.60 | +0.01% | 4.07兆 | 16.7 |
| マイクロソフト | 492.44 | +0.00% | 3.66兆 | 27.4 |
| アマゾン | 251.89 | -0.00% | 2.72兆 | 20.3 |
| TSMC | 428.03 | -0.02% | 2.22兆 | 31.5 |
| テスラ | 363.56 | -0.01% | 1.44兆 | 333.5 |
| マイクロン | 977.41 | -0.05% | 1.10兆 | 22.1 |
| インテル | 100.32 | -0.06% | 0.53兆 | - |
| オラクル | 152.94 | -0.05% | 0.44兆 | 24.0 |
バリュエーション格差が示す市場の一側面
テーブルから浮かび上がる核心はバリュエーションの偏りだ。テスラのPERは333.5倍で、時価総額1兆円以上の大型株の中で圧倒的最高水準だ。さらにEPS成長率が-4,709.0%と集計されている点を加えれば、株価が業績回復を大きく先取りしているという解釈が成り立つ。逆にアルファベットはPER16.7倍、EPS成長率3,419.4%と、マグニフィセント7(巨大テック7銘柄)の中で最も低いバリュエーションと高い業績改善スピードを同時に備えている。
エヌビディアは時価総額5.27兆円で、2位アップル(4.77兆円)との差を約0.5兆円に保った。PER28.2倍は時価総額首位企業としては割安感があり、EPS成長率6,599.3%が示すように、利益増加スピードが株価上昇を上回っていた流れが反映された結果だ。ただし、この日0.02%下落した点は、AI投資ラリーがひとまず転換点に入ったシグナルとも解釈できる。
FOMCを控えた模様眺めの市況…国内市場との共鳴
もみ合い相場の背景には9月の連邦公開市場委員会(FOMC)がある。ロイターが専門家93人を対象に実施した調査によると、米政策金利(年3.50~3.75%)の引き下げの有無をめぐって見通しが分かれており、投資家は決定までポジション調整を控えている。インデックスETFの動きがこれを裏付ける。SPYは757.83ドル(-0.01%)、QQQは708.69ドル(-0.01%)、VOOは696.65ドル(-0.01%)と、大型株指標全体が事実上平行線を描いた。
韓国市場も同じ波長で動いている。連合ニュースの報道によると、外国人投資家は今月1~8日、コスピで1兆3648億ウォンを純買い入れし朗報を送ったが、直後のわずか2日間で4.9兆ウォンを純売却して一転した。戦争・原油・金利という三つの不確実性が内外市場を同時に締め付ける形だ。
投資への示唆と展望
今回のセッションが与える教訓は明確だ。方向性のない市場では、動く銘柄こそが情報となる。インテル・マイクロン・オラクルの小幅揃っての下落は、半導体・AIインフラ関連の利益確定売りが進行中であることを示唆しており、PERの低いアルファベット(16.7倍)・アマゾン(20.3倍)・マイクロン(22.1倍)は、金利決定後に反発の弾みを得やすい水準と分析される。
一方、テスラ(333.5倍)・ブロードコム(46.1倍)・コストコ(45.5倍)といった高バリュエーション銘柄は、決算発表日程とFOMC結果次第で大きな変動リスクにさらされる見込みだ。バークシャー・ハサウェイ(Bクラス)がPER12.8倍で安全資産としての役割を果たしながら横ばいを守った点も参考になる。金利引き下げが確定すればグロース株中心のラリーが再開される可能性が高く、見送られた場合にはバリュエーション負担の少ない銘柄へ資金が移動する二極化フローが想定される。
