10月1日の株式市場レポート:オラクルが跳ね、ビッグテックは沈黙
オラクルは4.0%上昇したものの、ナスダック大型株は沈黙を守った。
2026年9月30日(現地時間)の米国市場における主要銘柄は、ほとんどがもみ合いに留まった。騰落率は±0.04%前後に抑えられた。しかし、この静寂の中でオラクルとASMLが有意な上昇を記録し、マイクロンは史上最大の決算発表にもかかわらず小安く終わった。数字の裏に隠れた流れを確認する。
オラクル・ASML主導、半導体製造装置・ソフトウェアが堅調
| 銘柄 | 現在値 | 変動率 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|---|
| オラクル | 137.79ドル | +0.04% | 0.42兆ドル | 21.6 |
| ASML | 1,834.39ドル | +0.04% | 0.70兆ドル | 63.3 |
| マイクロン | 1,065.08ドル | +0.01% | 1.20兆ドル | 24.1 |
| TSMC | 456.94ドル | +0.01% | 2.37兆ドル | 34.0 |
| ブロードコム | 355.10ドル | +0.02% | 1.70兆ドル | 45.8 |
前日比の絶対上昇幅を見ると、ASMLは1,771.41ドルから1,834.39ドルへ約63ドル上昇し、オラクルは132.60ドルから137.79ドルへ5ドル超上昇した。率にしてはそれぞれ3.6%、3.9%に達する動きだ。データ提供基準の表記変動率との乖離があるため、成行ベースの上昇幅自体に意味がある。
両銘柄の揃った堅調さは興味深い。オラクルはクラウド・AIインフラ事業の拡大局面にあり、ASMLは半導体露光装置の独占企業としてAI半導体需要の最上流に位置する。マイクロンの史上最大の業績は、この流れの裏付けだ。マイクロンが30日発表した会計年度第4四半期(6~8月)の売上高は、前年同期比5倍近い542億3,000万ドル(約7兆3,500億円)で、聯合ニュース報道基準として史上最高だ。AIメモリー需要が半導体バリューチェーン全体の利益を押し上げているシグナルと読み取れる。
ビッグテックは足踏み、ただし売買の強さは異なる
| 銘柄 | 現在値 | 変動率 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|---|
| エヌビディア | 227.21ドル | -0.01% | 5.49兆ドル | 28.7 |
| アップル | 329.40ドル | -0.03% | 4.81兆ドル | 37.7 |
| アルファベット(A) | 340.92ドル | -0.01% | 4.17兆ドル | 17.1 |
| マイクロソフト | 508.96ドル | -0.00% | 3.78兆ドル | 28.3 |
| アマゾン | 246.67ドル | +0.00% | 2.66兆ドル | 19.8 |
| メタ | 738.79ドル | +0.03% | 1.88兆ドル | 27.9 |
時価総額上位は事実上もみ合いだった。エヌビディアは228.86ドルから227.21ドルへ小幅に下げ、アップルも338.40ドルから3%前後下落した329.40ドルで取引を終えた。メタは715.62ドルから738.79ドルへ上昇し、ビッグテックの中で最も際立った。
注目すべき点はバリュエーション格差だ。アルファベットのPERは17.1で大型ハイテク株の中で最も低く、マイクロソフトは28.3、エヌビディアは28.7だ。エヌビディアのEPS成長率が提供データ基準で極端に高く計上されていることを勘案すれば、成長率対比のバリュエーションは依然として消化可能な水準に見える。一方、アップルのPER 37.7は相対的に高いが、EPS成長率の資料が提供されておらず断定は難しい。
テスラ・メタの冴えないEPS、警戒シグナルか
提供されたデータで目を引くのはテスラだ。PERは332.9に達し、EPS成長率は-4709.0%と集計された。利益基盤が株価を支えられない構造だという意味だ。メタもEPS成長率が-256.0%でマイナスだが、PERは27.9を維持している。両銘柄は業績回復の有無が今後の株価の方向を決める変数だ。
逆の側にはAMDとパランティアがある。AMDはPER 156.2にEPS成長率16435.6%、パランティアはPER 158.4にEPS成長率22857.1%と表示された。高い株価収益倍率を爆発的な利益成長が相殺する構図だ。ただし、こうした数値はベース効果が大きく作用した結果である可能性があり、持続可能性の検証が課題として残る。
バリーの警告、AI資本支出減速リスク
「ビッグ・ショート」で有名な投資家マイケル・バリー氏は最近、半導体とデータセンター投資は持続不可能であり、高金利環境では特に脆弱だと指摘したと聯合ニュースが伝えた。同氏はAI関連の資本支出が減速した場合、「すべてが崩壊する」と警告した。
これは今日の市場の流れと正面から衝突する見方だ。マイクロンの5倍の売上成長、TSMC・ASMLの堅調さは、いずれもAI投資サイクルが生きている証拠だが、バリー氏が指摘する通りこのサイクルが金利と資本支出に大きく依存する構造である点は否定し難い。実際、金融株のJPモルガンのPERは14.3、バークシャー・ハサウェイは12.6で、市場全体がAIプレミアムだけに賭けているわけではない。VOOとSPYのPERが24.7で安定している点も、市場全体のバリュエーションが過熱一辺倒ではないことを示している。
展望:決算シーズンが分かれ道を作る
今後の方向は10月の決算発表にかかっている。マイクロンの史上最大の業績がAIメモリー景況の持続を示唆するだけに、TSMC、ブロードコム、エヌビディアへと続く半導体バリューチェーンの利益確認が焦点だ。オラクルの上昇がクラウド売上加速のシグナルであれば、さらなる上昇余力が見込める。
一方、テスラのようにPER300を超えた銘柄は、決算不達時の反落リスクが大きい。アルファベットのようにPER17台の大型ハイテク株は相対的に防御的だ。業種間のバリュエーション格差が歴史的に拡大した状況では、銘柄選別が市場収益率を左右すると見込まれる。
